日本オーラルフィジシャンフォーラム 副理事長 畑慎太郎

新年あけましておめでとうございます。

2023年4月から、年齢を問わず自転車に乗るすべての人に対してヘルメットの着用が努力義務化されることになったのはご存知ですか?自転車が大好きな私の友人が、ヘルメット義務化に対してひどく憤っています。理由を聞いてみると、ヘルメットは事故が起きたときに頭を守る意味合いがある、しかしそれ以前に事故が起こりやすい状況をなぜ変えようとしないのか?が彼の言い分です。

そもそも信号無視、歩行者妨害、イヤホン、傘差し運転、逆走という道交法違反がまかり通ってる現状があります。道路の端は必ずしも平らではなく、ただでさえ不安定なところの走行を強いられ、それに加え路上駐車や幅寄せする車もいる。路駐車の排除や自転車レーンの整備、こういった部分を改善すべきなのになぜヘルメットなんだと。

昨今「けんしん」と言う言葉が広まっています。検診と健診どちらの漢字が正しいかという議論がありましたが多くの市民に「けんしん」は大事だと植え付けてくれました。この機会に、私たちは歯科医療の本質を伝えていくことができればと思います。診療の質やセルフケアの質、メンテナンスの質を担保する歯科医療です。

つまり事故に遭った時の致死率を下げるヘルメットの着用義務=「けんしん」を受けてむし歯や歯周病の早期発見早期治療を受ければ大丈夫ではなく、事故に遭わないようマナーの周知や自転車レーンの整備=むし歯や歯周病の起こらない自助努力と環境づくりをJOFを通して社会に広めたいと思います。